トキ:分散飼育専門家会合 「石川・出雲、条件満たす」長岡も実績積めば適地 /新潟
トキの分散飼育地を検討している環境省の専門家会合が今月18日、東京都内で開かれ、立候補している3自治体について「石川県と島根県出雲市は条件を満たしている。長岡市はトキ近縁種の繁殖実績を積めば適地になる」との考えを示した。これを踏まえ、環境省は年内に飼育地を決める。
会合には3自治体の担当者が出席。本州では最後のトキの生息地だった石川県は近縁種のクロトキやホオアカトキの自然ふ化に成功した実績を強調。「決定すれば、ただちに施設計画に着手する。県民挙げて支援する」と強調した。
出雲市は、アフリカクロトキなどの自然ふ化に成功したことを報告し、市の財源で「出雲市トキ分散飼育センター」(仮称)を新設する計画を説明した。
一方、長岡市は今月13日からクロトキとムギワラトキの飼育を始めたことなどを報告。「市民の関心は大変高い。先発自治体の経験を取り入れながら、急いで体制を整えたい」と述べた。
座長の菅谷博・茨城県自然博物館長は「石川県と出雲市は経験があり、体制も整っていて非常に良い方向で進んでいる。長岡市は飼育技術はまだ一歩だが、熱意は十分。技術研さんを重ねれば良い方向に進むだろう」と述べた。
分散飼育は、佐渡トキ保護センター(佐渡市)で繁殖・飼育しているトキが鳥インフルエンザなどの感染症で全滅するのを防ぐ目的がある。飼育地が決まれば、同センターから繁殖経験のあるトキ2ペア(計4羽)ずつを移送する。
◇「大きな一歩であり心強い」--長岡市
専門家会合について長岡市は「大きな一歩であり、心強い」(金山宏行・環境部長)と受け止めている。クロトキの飼育を始めたのは先週。すでに実績を積む他県と比べ、後発なのは事実であり、産卵・ふ化の予定も早くて来春。にもかかわらず前向きな発言を得られたことは朗報で、最終的にトキの分散飼育地に選定されるとの手応えを感じている。
(「毎日jp」2008年11月19日付記事より転載)
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