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訃報:京大名誉教授・伊藤清さん死去 確率微分方程式創案

 偶然性を伴う現象を数学的に表すための「確率微分方程式」を創案し、金融工学などの発展に貢献した数学者で京都大名誉教授の伊藤清(いとう・きよし)さん=京都市左京区=が今月10日、入院先の病院で呼吸器不全のため亡くなった。93歳だった。葬儀は近親者のみで済ませた。京大などの数学者が12月中にお別れ会を開く予定。

 三重県北勢町(現いなべ市)生まれ。東京帝国大理学部数学科卒業後、名古屋帝国大理学部助教授などを経て1952年に京大理学部教授となった。金融派生商品(デリバティブ)の価格設定で「伊藤の公式」が使われるなど世界的な数学者で、国際数学連合が数学の応用分野で最高の貢献者に贈るガウス賞を2006年に受賞。今年、文化勲章を受章したばかりだった。

 ブラウン運動(液体や気体の分子が微粒子に衝突して起きる不規則な運動)など、偶然性を伴う自然界の現象を説明するため確率微分方程式を考案し、1942年に発表。物理学や遺伝学のほか、1980年代以降には株価や為替変動の予想にも応用され、金融工学が生まれた。(「毎日jp」2008年11月15日付記事より転載)

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