春にカラス被害が目立つのは?

 ◆春にカラス被害が目立つのは?

 ◇巣作り・子育てでトラブル 共存へ、まずは生ごみ減

 Q このごろカラスの被害をよく耳にするね。

 A 4~6月ごろは繁殖期で、巣作りや子育ての際に人とのトラブルが起きがちです。最近では岐阜県で電柱の巣が電線と接触して停電が起きました。北海道ではJRの架線に巣を作って送電が止まり、電車が運休しました。巣の材料に針金のハンガーなど金属が交じったりしていて漏電し、停電するようです。特に6月はひなが巣立つ時期。うっかり巣に近づくと親カラスが飛んできて威嚇されることもあり、注意が必要です。

 Q 町中ではごみをあさるのが問題になっているよね。

 A 自治体によっては、ごみ集積所でカラスよけネットをかぶせたり、カラスが来る前の早朝に収集しています。でも生ごみはカラスにとって栄養価たっぷりの魅力的な餌。ネットのすき間から生ごみを引っ張り出して食い散らかすといった被害が後を絶ちません。

 Q 困ったやつらだなあ。狙うのはごみだけなの?

 A 宅配食品の被害も目立っています。発泡スチロール製の箱に穴を開けたり、箱をつかんで倒し、中の食品を持ち去るのです。東京都内を営業エリアにする「パルシステム東京」(東京都新宿区)によると、多摩市周辺だけで4月に7件の被害があり、卵や肉が取られました。まるで配達の曜日と時間を知っているように集まることもあり、配達時間帯を変えたり、専用カバーで包んで対処しているとのことです。

 Q 有効な対策はないの?

 A 東京都は区市町村にネットなどを使ったごみ出しを依頼したり、ねぐらの近くにわなを仕掛ける捕獲作戦を続けています。2001年から8年間に約10万5000羽を捕獲し、ガスで殺処分しました。その結果、都内の生息数は2006年には対策前の半分以下に減りましたが、再び増加に転じ、2008年には2万1200羽になっています。

 Q うーん、人が出したごみで繁殖して殺されるなんて、同じ鳥として胸が痛むなあ。

 A 古代日本では神聖視され、3本足のカラスは日本サッカー協会のシンボルマークとして代表選手のユニホームにも使われています。共存のためにまず私たちができるのは、生ごみを減らすことでしょう。(毎日新聞2009年6月2日付朝刊「質問なるほドリ」より転載)

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