1学期はどうして4月に始まるの?
◆1学期はどうして4月に始まるの?
◇通説は「会計年度に準拠」 日本人の季節感反映も有力
Q 新入生のランドセルがまぶしい季節になったね。でも、1学期はどうして4月に始まるのかな。
A 学校教育法施行規則の第59条に「小学校の学年は、4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる」とあり、中学・高校も、これに合わせています。「4月-3月制」の規定は1900年の小学校令施行規則等にさかのぼりますが、その根拠となると、確かな記録は見当たらないようです。「会計年度が『4月-3月制』なので、学校もそれに準じた」というのが通説になっています。
Q 会計年度って、何?
A 公共機関の財政上の区切りです。財政法第11条に「国の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わるものとする」とあります。歴史をひもとくと、明治政府は当初、1月に始まる「暦年制」を採っていました。その後「10月-9月制」や「7月-6月制」などへ二転三転します。1880年代にようやく現行の「4月-3月制」に落ち着きましたが、その理由はこれまた不明です。「分かりやすく暦年制に戻せ」という声が過去に何度か浮上しました。しかし、「国会の予算審議が歳末にずれ込み、せわしない」などの反対意見が強く、変更には至っていません。
Q 米国などの学校は「9月-8月制」だから夏休みの宿題があまりない、と聞いたことがあるよ。それに「4月-3月制」だと、一番寒い季節に受験がぶつかって、日本の子供たちはかわいそうだな。
A 国際化の流れに沿って「大学は『9月-8月制』にすべきだ」との意見も強くなってきました。ただ、「4月-3月制」は会計年度に準じたという通説のほかに、「日本人の季節感を重視し、春を年度の始めにした」という説もあります。それが定着したのは、多くの人が「花で彩られる春は、門出にふさわしい季節」と考えているからかもしれません。
Q その説の方がしっくりくるね。
A 本紙(ライター注:「毎日新聞朝刊」)1面「季節のたより」でおなじみの俳人、坪内稔典さんは断然、「4月-3月制」を支持し、「桜や新芽の季節にスタートできるのは、四季の巡りを暮らしの秩序にしているこの列島の特権ではないでしょうか」と話しています。
(毎日新聞2009年4月9日付朝刊「質問なるほドリ」より転載)


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