市販薬のネット販売、なぜ禁止なの?

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 ◆市販薬のネット販売、なぜ禁止なの?

 ◇安全優先し規制を徹底--以前から原則「対面で」

 なるほドリ 来年6月からインターネットで薬が買えなくなるって聞いたけど、どういうこと?

 記者 すべての薬が買えなくなるのではありません。6月に施行される改正薬事法で、医師の処方せんなしで買える一般用医薬品(市販薬)を副作用の危険の順に1~3類(表参照)に分け、そのうち1、2類の販売を厚生労働省令で禁止する見通しです。ネットだけでなく、電話注文などによる通信販売も規制されます。

 Q なぜ禁止されるの?

 A これまでも市販薬のネット販売はすべてが合法だったわけではありません。厚労省は「専門家が対面で販売するのが原則」との立場で、通販業者に対しては88年の通知で胃腸薬やビタミン剤など一部を除いて売らないよう指導していました。ネット販売も通販の一種として04年に同様の通知を出しましたが、業界の多くはこれを守らず、副作用に特に注意が必要な1類の販売まで放置されているのが実態でした。

 Q 対面でないと危険なの?

 A 「ネットでも適切な情報提供ができる」との考え方もありますが、若者がネットで一度に大量の鎮静剤を買い自殺を図ったケースも報告されています。ネット上で不適切な販売をしていても、逐一取り締まれる体制にはないため「安全を最大限保つには規制の徹底はやむを得ない」というのが厚労省の姿勢です。

 Q 買う側は不便になるね。

 A 業界の試算ではネットでの薬の販売額は約60億円で、市販薬の売り上げ全体の1%程度です。でも、チェーン店に押されネット販売で生き残ろうとしている中小の薬局や、薬局に卸さず注文で配送している漢方薬メーカーなどには打撃です。「薬事法の条文にない規制を省令でかけるのはおかしい」との批判もあります。

 Q 省令に従わないとどうなるの?

 A 都道府県知事は販売した業者に対し業務の停止命令や許可の取り消し処分などを出すことができます。それにも従わなければ、懲役2年以下または罰金200万円以下の罰則があります。買う側に罰則はありませんが、安全のため不適切な使い方を絶対にしないよう心掛けてください。

 ■主な市販薬の分類■

《1類》H2ブロッカー胃腸薬、発毛剤、禁煙補助剤など

《2類》総合感冒薬(風邪薬)、漢方薬、妊娠検査薬、睡眠改善薬、水虫薬など

《3類》ビタミン剤、整腸剤、うがい液など

 ※薬の効能ではなく含有成分による指定のため、上記の薬が別の分類に入る場合もある
(毎日新聞12月30日付朝刊「質問なるほドリ」より転載)

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