汚染米事件ってどうなってるの?
◆汚染米事件ってどうなってるの?
◇詐欺の立証にハードル 消費者の立場で対策を
Q 農薬とかに汚染された輸入米の転売事件で大阪市の「三笠フーズ」の社長らが逮捕されたね。どうして不正転売ができたの?
A 農林水産省は工業用のりの原料として汚染米を三笠フーズに売却したけれど、本当に工業用として流通しているかをチェックしていませんでした。検査するマニュアルも用意していなかったのです。カドミウムなどを含む米の場合、国はあらかじめ着色して食用と区別した後で業者に売却しますが、汚染米については横流しを防ぐ対策を取っていませんでした。
Q 食べられない米を食用で売れば詐欺じゃないの?
A 警察は今回、食用と虚偽の表示をしたとして、まず立証しやすい不正競争防止法違反容疑で逮捕しました。殺虫剤アセタミプリドに汚染されたベトナム産うるち米の転売ルートで不正があったとみています。社長の冬木三男容疑者(73)は捜査に対し、「(転売は)金もうけのためだった」と話しており、警察はベトナム米ルートとともに殺虫剤メタミドホスに汚染された中国産餅米のルートに注目し、詐欺容疑での捜査を進めています。
Q これまでの食品偽装事件の処罰はどんなふう?
A 最近では、豚や羊肉などを混ぜた牛ミンチ肉を牛100%と偽って出荷し、約3900万円をだまし取ったとして、詐欺と不正競争防止法違反罪に問われた北海道の「ミートホープ」元社長に対し、懲役4年の実刑判決が確定しました。一方、大阪市の「魚秀」などのウナギ産地偽装事件では、捜査の過程で被害者とされた仲卸業者に、偽装をうすうす知っていたとみられるケースが出てきて被害者と特定することが難しくなり、不正競争防止法違反罪だけの立件にとどまりました。
Q 不正転売がまた起きる心配はないの?
A 三笠フーズ事件を受けて、農水省は検査マニュアルの作成や、業者に対する流通先の記録の義務付けを検討しています。食品に関する事件は、最終的に消費者が被害者となり、社会的影響も大きいものです。このため捜査関係者の間では、消費者の立場から厳重に処罰する法律を作る必要があるという声も出ています。
(毎日新聞2009年2月14日付朝刊「質問なるほドリ」より転載)


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