落語家の襲名は、どうやって決めるの?
◆落語家の襲名は、どうやって決めるの?
◇周囲が「あうんの呼吸」で ブーム反映、来年にかけ相次ぐ
Q 落語ブームが続いてるようだね。昨年は桂小米朝さんが五代目桂米団治(よねだんじ)を襲名したけど、今度は林家いっ平さんが二代目林家三平を襲名するんだって?
A はい。「昭和の爆笑王」と呼ばれた父の名を継ぎます。3月に襲名披露興行が始まり、全国で公演が予定されています。さらに上方では、5月に桂つく枝さんが五代目桂文三(ぶんざ)を名乗り、8月には桂春菜さんが三代目桂春蝶(しゅんちょう)(先代は父)を継ぎます。10年秋には笑福亭小つるさんが六代目笑福亭枝鶴(しかく)を襲名します。
Q 襲名ラッシュだね。襲名にはどういう意味があるの?
A かつては師匠が亡くなった後、弟子が師匠の名を芸と共に継ぐのが一般的でした。しかし、長寿社会になったこともあり、最近は事情が変わってきました。一昨年には林家木久蔵さんが息子のきくおさんに木久蔵を譲り、自らは木久扇(きくおう)を名乗るダブル襲名がありました。また、来年は三遊亭楽太郎さんが六代目三遊亭円楽を襲名しますが、楽太郎さんは第一線を退いた師匠の現・円楽さんに引き続いて五代目円楽を名乗ってほしいと語っています。いずれにしても現代は、襲名をきっかけにしてその落語家に大きく羽ばたいてほしいという願いが込められています。
Q ところで、襲名ってどうやって決めるの?
A 決まった資格や手続きはありません。「そろそろ継がせてもいいんじゃないか」と師匠(師匠が故人の場合は遺族)や落語界のベテラン、所属団体や所属事務所の関係者がそろって推すことで襲名の話が具体化します。いわば「あうんの呼吸」です。
Q 披露興行って、いつもの寄席や落語会とは何が違うの?
A 師匠やベテラン落語家が勢ぞろいし、エピソードたっぷりの楽しくて心温まる口上があり、お客さんと一緒に手締めで門出を祝います。そして襲名した落語家がトリを取ります。
Q 応援したいけど、ご祝儀は出せないや。
A そういう心配はいりません。落語家にとっては寄席や落語会にお客さんが足を運んでくれることが一番うれしいことです。襲名で成長していく落語家を見続けてほしいですね。(毎日新聞2009年2月24日付朝刊「質問なるほドリ」より転載)


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