宇宙長期滞在で人体にどんな変化が出るの?

 ◆宇宙長期滞在で人体にどんな変化が出るの?

 ◇放射線や骨量減が深刻 若田さん自ら実験台に

 Q 若田光一さん(45)が国際宇宙ステーション(ISS)で、日本人初の長期滞在を始めたね。宇宙では人間の体にどんな変化が起こるの?

 A 地上で人間は1日の約3分の2の時間を、立つか座るかの姿勢で活動しています。血液は重力の影響で、下半身にたまりやすいのです。宇宙はほぼ無重力のため、頭の方に血液が移動し顔がむくんだり、平衡感覚が失われ吐き気がする「宇宙酔い」などの症状が出ます。ただし、これらは初期の症状で、慣れると改善します。

 Q 長く滞在すると、どんな変化が起こるのかな。

 A 宇宙放射線の被ばくがあります。地上のように大気や磁場など遮るものがないため、飛行士は1日で地上の半年分を浴びてしまいます。小型線量計を常に身に着け、被ばく線量を計測します。

 Q 心配だね。他には?

 A 深刻なのは骨量の減少です。宇宙航空研究開発機構によると、無重力状態ではカルシウムが骨に蓄積する機能が阻害され、骨量は地上の約10倍の速さで減ります。カルシウムが吸収されず尿に排出されるので、尿路結石のリスクも高まります。

 Q 予防法はあるのかな。

 A 若田さんはカルシウムの溶出を防ぐ骨粗しょう症の予防薬を飲みます。地上では効果がありました。若田さんは飛行前と後のデータを取り、宇宙での予防薬の効果を調べます。以前から提案されていましたが、副作用の懸念から志願者が無く、若田さんの志願で実現します。

 Q 米露の飛行士も長期滞在しているよね。医学実験のデータは人種で違うの?

 A 宇宙での体の変化は、人種によってそれほど大きな違いはないそうです。でも、医学データは重要な情報なので、米露は簡単には教えてくれません。若田さんの滞在で、日本は基礎的なデータを手にすることができるし、ギブ・アンド・テークで交換もできるというわけです。

 Q 精神的な影響はどう?

 A ISSでの生活は当面、米露の飛行士と3人です。限られたスペースでの共同生活は、ストレスもたまるでしょう。そこで、若田さんの自宅と実家にテレビ電話を設置し、週1回家族と交信できるシステムも整備しました。(毎日新聞2009年3月20日付朝刊「質問なるほドリ」より転載)

コメント

凄く役立ちました!
理科のレポートに参考にさせて頂きます><

投稿: ゆい | 2009年8月 9日 (日) 18時16分

この度は、コメントありがとうございました。
私の書いた記事が参考になって光栄に思います。
これからもよろしくお願いします。

投稿: 鉄次郎 | 2009年8月11日 (火) 21時38分

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