日馬富士はどうしたら横綱になれるの?

 ◆日馬富士はどうしたら横綱になれるの?

 ◇「レベルの高い連覇なら」 ファンの待望論もカギ

 Q 今月12日に始まる大相撲名古屋場所は、大関日馬(はるま)富士の綱取りが話題だけど、どうしたら横綱になれるの?

 A 日本相撲協会の理事長が横綱審議委員会(横審)の内規を満たした大関について「横綱に昇進させたい」と相談します。横審で出席委員の3分の2以上が賛成すれば「推薦してもいい」と答申し、理事長は臨時理事会を招集します。

 Q 横審って何?

 A 協会が横綱についていろいろ意見を聞く組織で、大相撲に関心の高い有識者13人が委員を務めています。

 Q 昇進の内規は?

 A 「大関で2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績」とあります。かつては優勝者と勝利数が並んで決定戦で負けたり、2番目にいい成績を上げたりなど、連続優勝しなくても横綱になった北の湖、千代の富士らの例があります。

 Q 今はどうなの?

 A 優勝経験がないまま1986年に横綱昇進した双羽黒が、親方夫妻とトラブルを起こしてやめました。これをきっかけに内規を厳密に適用しています。1990年の旭富士(日馬富士の師匠・伊勢ケ浜親方)から、2007年の白鵬までの7人は、いずれも2場所連続優勝しています。

 Q 横審が推薦しなかったことはあるの?

 A 貴乃花がそうです。1994年夏場所に14勝で優勝し、名古屋場所では11勝でしたが秋場所に全勝優勝したため推薦を求めましたが、賛成が出席委員の3分の2に達せず、見送られました。貴乃花は次の九州場所も全勝優勝し、30連勝で昇進しました。

 Q 日馬富士の見込みは?

 A 大関昇進3場所目で直前2場所が8、10勝ということもあり、武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「レベルの高い優勝ならそういう話も出る」と厳しく、横審も同意見です。ただ世論で大きく変わります。貴乃花の兄、三代目若乃花が1998年春場所で優勝した時も厳しい見解が出ながら、夏場所も優勝争いに絡むと「兄弟横綱誕生か」と盛り上がり、12勝での連覇なのに異論なく昇進しました。かつて「ファンが『横綱になってもいい』と思う消極的納得が最低条件」と言った横審委員長がいました。「横綱日馬富士」待望論を起こせるかがカギでしょう。(毎日新聞2009年7月7日付朝刊「質問なるほドリ」より転載)

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